メジャーリーガーで成功した日本人ランキング!(投手・野手別)<1964年ー2019年>

今や日本のプロ野球選手の移籍が当たり前になったメジャーリーグ

昔は遠かったメジャーリーグも今や身近に感じられるようになりました。

そんな日本人メジャーリーガー達を成功したと思われる順に、投手編/野手編別にランキング形式で紹介してきたいと思います。また、もちろん、その選手の現在についても触れていきます!

メジャーに挑戦した日本人選手(一覧)

ランキングに入る前にまずはこれまでにメジャーリーグへ挑戦した(米へ渡った)日本人メジャーリーガーを時代順にご紹介していきます。

※メジャーデビュー年:(名前、ポジション)で表示しています。

選手名
1964年村上正則(投手)日本人初のメジャーリーガー
1995年野茂英雄(投手)日本人2人目のメジャーリーガー。
実質的なパイオニア。
1996年マック鈴木(投手)
1997年長谷川滋俊(投手)
柏田貴史(投手)
伊良部秀輝(投手)
1998年吉井理人(投手)
1999年木田優夫(投手)
大家友和(投手)
2000年佐々木主浩(投手)
2001年イチロー(外野手)
新庄剛志(外野手)
日本人初の外野手。
2002年野村貴仁(投手)
小宮山悟(投手)
石井一久(投手)
田口壮(外野手)
2003年松井秀喜(外野手)
2004年松井稼頭央(内野手)
大塚晶則(投手)
高津臣吾(投手)
多田野数人(投手)
2005年井口資仁(内野手)
藪恵壹(投手)
中村紀洋(内野手)
2006年城島健司(捕手)
斎藤隆(投手)
日本人初の捕手。
2007年岩村明憲(内野手)
岡島秀樹(投手)
松坂大輔(投手)
井川慶(投手)
桑田真澄(投手)
2008年福留孝介(外野手)
福盛和夫(投手)
小林雅英(投手)
黒田博樹(投手)
薮田安彦(投手)
2009年上原浩治(投手)
川上憲伸(投手)
高橋健(投手)
田澤純一(投手)
2010年高橋尚成(投手)
五十嵐亮太(投手)
2011年西岡剛(内野手)
建山義紀(投手)
2012年青木宣親(外野手)
川崎宗則(内野手)
ダルビッシュ有(投手)
岩隈久志(投手)
2013年藤川球児(投手)
田中賢介(外野手)
2014年田中将大(投手)
和田毅(投手)
2015年村田透(投手)
2016年前田健太(投手)
2018年大谷翔平(投手、指名打者)
平野佳寿(投手)
牧田和久(投手)
日本人初の二刀流選手。

 

 

日本人メジャーリーガー成功ランキングTOP10(投手編)

日本人メジャーリーガーの中で最も多いのは、投手です。

投手は野手に比べて、成功しやすいとも言われています。

その中でも活躍の目立った投手をランキングにして紹介していきたいと思います。

10位、前田健太(現役)

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  • 所属チーム:ドジャース(2016年~)
  • 投球:右投げ
  • 起用法:先発
  • メジャーリーグでの成績:登板数100試合、37勝27敗、防御率3.80
  • 日本での主な所属チーム:広島東洋カープ

2016年からドジャースでプレーする前田健太投手。

ストレートの平均球速は146㎞(最速154㎞)で、スライダー、カーブ、チェンジアップを投げ分けています。

特にスライダーは数種類を投げ分け、制球力も高く評価されています。

2016年、2017年と二桁勝利を挙げ、先発ローテーションの一角として活躍。

2018年にはチームがワールドシリーズに進出し、前田健太投手も第3戦に延長15回から登板して、2回1安打無失点1四球5奪三振と好投を見せています。

チームは惜しくも敗れ、ワールドチャンピオンを逃します

前田健太投手ですが、この年は先発だけでなく、抑えとしても活躍し、8勝10敗、3セーブ、5ホールドを挙げています。

前田健太投手は投げ込みによる調整を好まず、試合前には「マエケン体操」と呼ばれている独特のウォームアップ体操を行っています。

これは日本時代から続けており、肩甲骨をほぐし投げる前のシグナルを送るという効果があるそうです。

現在もドジャースに所属し、これからの活躍が期待されています。

 

 

9位、岡島秀樹

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  • 所属チーム:レッドソックス(2007年~2011年)、アスレチックス(2013年)
  • 投球:左投げ
  • 起用法:中継ぎ、抑え
  • メジャーリーグでの成績:登板数549試合、38勝40敗、50セーブ、74ホールド、防御率3.19
  • 日本での主な所属チーム:読売ジャイアンツ

2007年からレッドソックスでプレーした岡島秀樹投手。

手からボールを話す瞬間に顔が下を向く「あっちむいて投球」という独特の投球フォームで知られています。

ストレートの平均球速は140㎞(最速147㎞)で、カーブ(縦に割れる)、チェンジアップを持ち球にしています。

制球力に定評があり、巨人時代のチームメイトの松井秀喜選手とメジャーリーグで対戦した時、松井秀喜選手が「こんなにコントロールが良いと思わなかった」と話しています。

2007年にチームがワールドシリーズに進出した際、第7戦で2番手として登板し、1点差を守る完璧なリリーフを見せています。

この年には、メジャーリーグの公式ウェブサイトによるファンが選ぶ「最優秀セットアップ投手」にも選出されています。

レッドソックス退団後は、日本に戻りますが、2013年にはアスレチックスとマイナー契約を結びますが、思うような成績を残せず自由契約になっています。

 

 

8位、長谷川滋利

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  • 所属チーム:エンゼルス(1997年~2001年)、マリナーズ(2002年~2005年)
  • 投球:右投げ
  • 起用法:中継ぎ、抑え
  • メジャーリーグでの成績:登板数517試合、45勝43敗、33セーブ、61ホールド、防御率3.70
  • 日本での主な所属チーム:オリックス・ブルーウェーブ

長谷川滋俊選手はなんと、オリックス時代(6年)より、メジャーリーグ時代(9年)の方が長いという経歴を持っています。

1997年からエンゼルスでプレーし、当初は先発を任されますが、思うような成績が挙げられませんでした。

途中からリリーフに転向し、活躍の兆しが見えてきます。

マリナーズ移籍後の2003年には、63試合に登板し、2勝16セーブ、防御率1.48、と抜群の安定感を見せています。

2005年には日本人初のメジャーリーグ500試合登板を達成しますが、「マウンド上でのモチベーションを維持することが困難になった」という理由で2006年1月に、マリナーズで引退を迎えました。

 

 

7位、上原浩治

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  • 所属チーム:オリオールズ(2009年~2011年)、レンジャーズ(2011年~2012年)、レッドソックス(2013年~2016年)、カブス(2017年)
  • 投球:右投げ
  • 起用法:中継ぎ、抑え
  • メジャーリーグでの成績:登板数436試合、22勝26敗、95セーブ、81ホールド、防御率2.66
  • 日本での主な所属チーム:読売ジャイアンツ

上原浩治投手は、ストレートとフォークボールが軸の投手です。

ストレートの平均球速は140㎞とそこまで速くはありませんが、制球力が優れており、奪三振が多く、フォアボールが少ないことから「精密機械」とも呼ばれていました。

日本では先発を務めることが多かった上原浩治投手ですが、メジャーでは中継ぎ、抑えとして活躍。

特にレッドソックス時代には、日本人投手歴代最長の26試合連続無失点を記録。

2013年には、チーム(レッドソックス)の地区優勝に貢献し、MVPにも選出されています。

その後、ワールドシリーズにも進出し、日本人としてもワールドシリーズで初のセーブを挙げ、シリーズの胴上げ投手にもなりました。

2013年シーズンは、ポストシーズンを含むと86試合に登板しており、メジャー全投手の中で最多登板を記録しています。

記録では、100勝100セーブ100ホールド(日米通算)という快挙を達成しています。(日本人初、世界では2人目)

2018年からは、古巣:読売ジャイアンツに復帰しましたが、2019年シーズン途中で現役を引退しました。

 

 

6位、大家友和

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  • 所属チーム:レッドソックス(1999年~2001年)、ナショナルズ(2001年~2005年)、ブルワーズ(2005年・2006年)、ブルージェイズ(2007年)、インディアンス(2009年)
  • 投球:右投げ
  • 起用法:先発
  • メジャーリーグでの成績:登板数202試合、51勝68敗、防御率4.26
  • 日本での主な所属チーム:横浜ベイスターズ(現DeNAベイスターズ)

大家友和投手も、長谷川滋俊投手と同じく、プロ野球(6年)よりメジャーリーグ(10年)とメジャーリーグでのキャリアが長いという経歴を持っています。

ストレートの平均球速は141㎞(最速151㎞)、ツーシーム、カットボール、スプリット、スライダー、カーブを持ち球にしていました。

日本ではあまり目が出ず、渡米。

メジャーリーグで才能が開花という珍しい選手です。

しかし、レッドソックスとは当初はマイナー契約でした。

その後メジャーに昇格し、様々なチームを渡り歩きます。

2007年には当時日本人2人目のメジャー50勝を達成し、2008年にはメジャー通算1000投球回を達成しています。

現在は古巣の横浜DeNAベイスターズで、2軍投手コーチを務めています。

 

 

5位、ダルビッシュ有(現役)

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  • 所属チーム:レンジャーズ(2012年~2017年)、ドジャース(2017年)、カブス(2018年~)
  • 投球:右投げ
  • 起用法:先発
  • メジャーリーグでの成績:登板数139試合、57勝47敗、防御率3.49
  • 日本での主な所属チーム:北海道日本ハムファイターズ

日本ハム時代は無敵を誇ったダルビッシュ有投手。

メジャーリーグに移籍した理由は、「日本で戦う相手がいなくなった」からだと言われています。

身長195㎝から投げる150㎞台のストレートと、多彩な変化球を武器に活躍。

2006年の日本ハム時代から、2014年のレンジャーズ時代までに「9年連続2桁勝利」を挙げています。

ダルビッシュ有投手と言えば、奪三振が多いことが特徴で、2017年のドジャース時代にはメジャーリーグ最速の1000奪三振(128試合目、812投球回)で達成しています。

ドジャース時代はワールドシリーズに出場し、第3戦・第7戦で先発を任されるも、2戦とも敗戦投手になってしまいました。

2018年にカブスに移籍するも、右ひじを故障し、治療に専念したため同シーズンでの登板はなくなりました。

最近、ダルビッシュ有投手は37歳になったら引退すると発言したとも言われていますが、まだまだ活躍が期待される選手ではありますよね。

 

 

4位、岩隈久志(現役)

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  • 所属チーム:マリナーズ(2012年~2017年)
  • 投球:右投げ
  • 起用法:先発
  • メジャーリーグでの成績:登板数150試合、63勝39敗、防御率3.42
  • 日本での主な所属チーム:近鉄バファローズ、東北楽天ゴールデンイーグルス、読売ジャイアンツ

岩隈久志投手ですが、ストレートの平均球速は144㎞くらいですが、抜群の制球力が大きな武器でした

球を低めに集める能力に長けており、メジャーのスカウトも「制球力はダルビッシュ有よりずっと上」との評価を下していました。

またストレートと同じモーションで、変化球を正確に低めに投げられることや、クイックモーションもうまいため、2014年には被盗塁成功率0%(1度も盗塁されなかったということ)を記録しています。

岩隈久志投手はあまり目立ってはいませんが、マリナーズでも開幕ローテーションを任され、2013年・2014年・2016年(16勝を挙げ、メジャーでは自己最多)には2桁勝利を挙げ、活躍します。

しかし、2017年にケガをし故障者リスト入りしてしまいます。

2018年にはマイナー契約になり、マリナーズを退団。

2019年からは、読売ジャイアンツで日本球界に復帰を果たしています。

 

 

3位、田中将大(現役)

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  • 所属チーム:ヤンキース(2014年~)
  • 投球:右投げ
  • 起用法:先発
  • メジャーリーグでの成績:登板数132試合、64勝34敗、防御率3.59
  • 日本での主な所属チーム:東北楽天ゴールデンイーグルス

「マー君」こと田中将大投手は、2013年の楽天時代にシーズン24勝0敗を記録し、2014年から活躍の舞台をヤンキースに移しています。

ストレートの平均球速は147㎞(最速157㎞)で、特にスライダーとスプリット(高速フォーク)を得意としています。

スライダーは楽天時代から得意としており、楽天の監督である野村克也氏(当時)は田中将大投手のスライダーに惚れ込み、ドラフトで指名したとも言われています。

また奪三振率、制球力共に高く、抜群の安定感を誇っています

ルーキーイヤーの2014年には、右ひじ靭帯の故障に苦しみますが、13勝を上げる活躍を見せています。

ヤンキースでは、2014年から2018年までに「5年連続2桁勝利」を達成し、楽天時代から数えると「10年連続2桁勝利」を上げています。

「日本とメジャーにまたがっての10年連続2桁勝利」は史上初の記録になります。

田中将大投手は、2019年の開幕投手に指名されており、野茂英雄投手を超える日本人最多(4回)を記録しています。

これから先、田中将大投手が健康であれば、メジャーリーグ100勝も夢ではないでしょう。

 

 

2位、黒田博樹

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  • 所属チーム:ドジャース(2008年~2011年)、ヤンキース(2012年~2014年)
  • 投球:右投げ
  • 起用法:先発
  • メジャーリーグでの成績:登板数212試合、79勝79敗、防御率3.45
  • 日本での主な所属チーム:広島東洋カープ

黒田博樹投手のストレートの平均球速は147㎞(最速157㎞)で、その他、スライダー、フォークを投げ分ける本格派でした。

特にスライダーとフォークはメジャーリーグでも評価が高く、「現役最高のスプリッター」と評されたこともありました。

黒田博樹投手は日本では三振を狙いにいくパワーピッチャーでしたが、メジャーリーグでは打たせて取るピッチングに変えています。

その為、打者の手元で微妙に変化するツーシーム系の球を多く投げるようになりました。

2010年のドジャース時代から「5年連続2桁勝利」を達成し、2014年には故障が相次いだヤンキース投手陣の中で唯一、先発ローテーションを守っています。

広島時代から味方打線の援護に恵まれない投手で、それはメジャーリーグでも変わらず、メディアからは「黒田は弁護士を雇ってチームメイトを訴えるべきだ」と書かれたこともあります。

2014年オフにヤンキースからオファーがなくFA扱いになり、ドジャース、パドレスから高額オファーで誘いを受けます。

しかし、黒田博樹投手はこれらのオファーを断り、2015年から古巣:広島東洋カープに復帰しています。

2016年に広島東洋カープは25年ぶりのセ・リーグ優勝を決め、黒田博樹投手はこの年の日本シリーズでの登板を最後に現役を引退しています。

 

 

1位、野茂英雄

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  • 所属チーム:ドジャース(1995年~1998年)、メッツ(1998年)、ブルワーズ(2000年)、レッドソックス(2001年)、ドジャース(2002年~2004年)、デビルレイズ(2005年)、ロイヤルズ(2008年)
  • 投球:右投げ
  • 起用法:先発
  • メジャーリーグでの成績:登板数323試合、123勝109敗、防御率4.24
  • 日本での主な所属チーム:近鉄バファローズ

この人がいなければ、ここまで多くの日本人メジャーリーガーが誕生することはなかったでしょう。

ということで、野茂英雄投手を投手部門1位にしてみました。

野茂英雄投手がメジャーリーグに挑戦する際は、古巣の近鉄やプロ野球界と揉めたので、かなり苦労しての移籍だったことを覚えています。

当時はメジャーリーグがそれだけ、遠い存在だったということですよね。

前評判は高くなかった野茂英雄投手ですが、代名詞の「トルネード投法」でメジャーリーグを席巻。

ストレートの平均球速は、138㎞~145㎞(最速152㎞)で、落差のあるフォークボールが大きな武器なりました。

奪三振率が高く、メジャーリーグでは歴代23位にランクインされています。

野茂英雄投手は、1996年のドジャース時代と、2001年のレッドソックス時代の2回に渡り、「ノーヒットノーラン」を達成しています。

両リーグ(アメリカンリーグ、ナショナルリーグ)でノーヒットノーランを達成は史上4人目の快挙でした。

日本人でメジャーリーグ100勝を達成したのは、唯一野茂英雄投手だけです。

メジャーリーグ12年間のうち、「2桁勝利を7回」挙げています。

 

 

日本人メジャーリーガー成功ランキングTOP5(野手編)

メジャーリーグに挑戦する投手は多いのに、それに比べて野手は少ないのが現状です。

やはり野手だと難しいのでしょうか?

野手は通用しないと言われながらも、活躍を見せた選手をベスト5として、ランキングにしてみました。

5位、城島健司

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  • 所属チーム:マリナーズ(2006年~2009年)
  • ポジション:捕手
  • 投球投打:右投げ右打ち
  • メジャーリーグでの成績:462試合出場、打率.268、431安打、48本塁打、198打点
  • 日本での主な所属チーム:ダイエー(ソフトバンク)ホークス、阪神タイガース

不可能だと言われた捕手で、日本人初のメジャーリーガーになったのが城島健司選手。

日本では強打の捕手として名をはせた城島健司ですが、それはメジャーリーグでも健在で、2006年のメジャーデビュー戦(開幕戦)で本塁打(メジャー初安打)を放っています。

1年目の成績は、144試合出場で打率.291 18本塁打、76打点、 出塁率.332、 長打率.451、 OPS.783、と堂々たるもので、18本塁打はチームの捕手のタイ記録に並ぶものでした。

守備では、言葉の壁や日本とメジャーの違い日本では打ち取れる球種を考えてリードするが、メジャーでは投手が投げたい球種を選択して気持ち良く投げさせるリードが推奨される)に苦しみますが、2年目も135試合に出場しています。

メジャーリーガーとしての活躍したのは4年間と短いですが、初の日本人捕手としてその名を刻みました。

 

 

4位、田口壮

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  • 所属チーム:カージナルス(2002年~2007年)フィリーズ(2008年)、カブス(2009年)
  • ポジション:外野手、内野手
  • 投球投打:右投げ右打ち
  • メジャーリーグでの成績:672試合出場、打率.279、382安打、19本塁打、163打点、39盗塁
  • 日本での主な所属チーム:オリックス・ブルーウェーブ(バファローズ)

他の野手に比べて、地味な印象のある田口壮選手。

しかし、日本人でメジャーリーグの内野を守った初の日本人選手です。(2003年)

2004年にはメジャーリーグに定着し、109試合に出場し、打率.291、得点圏打率.341を記録してチーム新人王に輝いています。

その後、カージナルスはワールドシリーズに進出を果たしますが、レッドソックスに4連敗を喫して敗退します。

しかしこのシーズンで田口壮選手の評価が一気に高まり、当時のトニー・ラルーサ監督は「私はソウ(田口壮)を高く買っている」と度々語り、チーム公式サイトでも「チームが最も必要としている選手は誰か?」というアンケートでは堂々1位にランクインしています。

2005年もチーム3位の143試合に出場。

8月には12試合連続安打を記録し、打率.361、OPS.912を残し、月間MVP候補に挙がる活躍を見せました。

またシーズン途中からは3番を務め、2005年シーズンを通じて打率.288・8本塁打・53打点・11盗塁を残し、得点圏打率.407(91打数37安打)を記録しています。

2006年には134試合に出場し、カージナルスは再びワールドシリーズに進出しました。

カージナルスはこの年、ワールドチャンピオンに輝き、田口壮選手は世界一が決まった瞬間フィールドに立っていた初の日本人選手となりました。

その後はフィリーズ、カブスと移籍しますが、出場機会に恵まれませんでした。

2010年からは古巣のオリックスに復帰し、2012年に現役を引退しています。

現在はオリックスの2軍監督(2016年~)を務め、後輩選手の育成に務めています。

 

 

3位、青木宣親(現役)

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  • 所属チーム:ブルワーズ(2012年・2013年)、ロイヤルズ(2014年)、ジャイアンツ(2015年)、マリナーズ(2016年)、アストロズ(2017年)、ブルージェイズ(2017年)、メッツ(2017年)
  • ポジション:外野手
  • 投球投打:右投げ左打ち
  • メジャーリーグでの成績:759試合出場、774安打、打率.285、33本塁打、219打点、98盗塁
  • 日本での主な所属チーム:東京ヤクルトスワローズ

青木宣親選手は、メジャーリーグでは6年間プレイしますが、所属したチームは7つなので、1年以内でチームが変わっている計算になります。

これは野茂英雄投手に並ぶタイ記録です。

日本ではシーズン200安打(2005年)を記録した青木宣親選手ですが、メジャーではケガや不振に苦しみました。

しかし、2013年には171安打を放っており、メジャー通算安打数も774本を記録しています。(シーズン安打数、メジャーリーグ通算安打数、共に日本人メジャーリーガー歴代3位)

青木宣親選手は選球眼が優れており、三振率は20打席に1回と両リーグトップの低さを記録しています。

ブルワーズ時代のロン・レニキー監督は「天賦の才を持っている。あんなに手と目をうまく連動させる選手は、これまで見たことがない」と絶賛しています。

守備範囲の広さが高く評価されており、強肩ではありませんが正確な送球に定評があります。

2012年には、イチロー選手以来のメジャーリーグ30盗塁を記録し、出塁率も.353と1番打者としてはリーグ2位を記録するなど、足の速さも高く評価されていました。

2018年には古巣のヤクルトスワローズに復帰し、現在も現役選手として活躍しています。

 

 

2位、松井秀喜

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  • 所属チーム:ヤンキース(2003年~2009年)、エンゼルス(2010年)、アスレチックス(2011年)、レイズ(2012年)
  • ポジション:外野手
  • 投球投打:右投げ左打ち
  • メジャーリーグでの成績:1236試合出場、1253安打、打率.282、175本塁打、760打点、13盗塁
  • 日本での主な所属チーム:読売ジャイアンツ

日本が誇るホームランバッター「ゴジラ」こと松井秀喜選手。

2003年からヤンキースでプレイした松井秀喜選手ですが、3月31日の開幕試合に5番レフトで先発出場。

初回にレフト前ヒットを放ち、メジャー初打席・初安打・初打点を記録しています。

4月8日の本拠地開幕戦では、メジャー初本塁打となる満塁本塁打を放ちます。

オールスター戦にも初出場し、このシーズンは106打点(チーム2位)を記録していますが、本塁打は16本に終わっています。

翌年には、日本人初の4番を務め、31本塁打(日本人メジャーリーガーシーズン最多)を放っています。

その後もヤンキースで活躍を続け、チームがワールドシリーズに進出した際には、13打数8安打3本塁打8打点、打率.615とチームの世界一に貢献し、日本人初のワールドシリーズMVPに選出されています。

松井秀喜選手は、日本シリーズでもMVPを獲得したことがあるので、「日本シリーズMVPとワールドシリーズMVPを共に受賞した初の選手」となりました。

その後は複数のチームに所属しますが、思うような成績を残せず、2012年12月27日にニューヨーク市内のホテルで緊急記者会見を開き、2012年シーズン限りで引退することを表明しました。

引退の理由について、松井秀喜選手は「命がけでプレーし、メジャーで力を発揮するという気持ちで10年間やってきたが結果が出なくなった」としています。

松井秀喜選手はケガが少なく、自身も「本塁打より、むしろ連続試合出場」とこだわりを見せていました。

メジャーリーグで518試合(2006年の骨折で途切れる。デビュー以来518試合連続出場は、日本人選手としては歴代1位)で、日本でも1250試合連続出場をしています。

現在はヤンキースGM特別アドバイザー(2015年から)を務めています。

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1位、イチロー

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  • 所属チーム:マリナーズ(2001年~2012年)、ヤンキース(2012年~2014年)、マーリンズ(2015年~2017年)、マリナーズ(2018年~2019年
  • ポジション:外野手
  • 投球投打:右投げ左打ち
  • メジャーリーグでの成績:2653試合出場、3089安打、打率.311、117本塁打、780打点、509盗塁
  • 日本での主な所属チーム:オリックス・ブルーウェーブ

様々な記録だけでなく、メジャーリーグで19年という長きに渡りプレイしたイチロー選手。

日本人で最も活躍した日本人と言っても良いでしょう。

そんなイチロー選手ですが、メジャーリーグでのキャリアは2001年から始まりました。

当初、アメリカのファンはイチロー選手が細身で体が小さいことから、活躍については懐疑的でした。

しかし、2001年にはシーズン242安打(当時歴代9位)を放ち、メジャーリーグの新人最多安打記録を更新し、新人王・MVP・首位打者・盗塁王・シルバースラッガー賞・ゴールドグラブ賞という数多くのタイトルを獲得する活躍を見せます。

その後もマリナーズで活躍を続け、2004年には、262安打を放ちシーズン最多安打記録(メジャーリーグ最多)を更新する偉業を達成。

2007年には41連続盗塁成功を達成し、シーズンを跨いでのアメリカンリーグの連続盗塁成功記録を更新。

2010年には10年連続200安打という記録も達成しています。

その後、ヤンキース、マーリンズと移籍し、2016年6月15日にはピート・ローズ選手が持っていたメジャーリーグ通算最多安打記録4256安打に日米通算安打で並び、同日には4257安打も放ち、日米通算安打でメジャーリーグ最多安打記録を更新しています。(ギネス記録にも認定されています)

2016年8月7日には、史上30人目のメジャーリーグ3000安打を達成。(アジア人では初)

2018年には再び、マリナーズに復帰し、2019年3月21日には、東京ドームで行われたアスレチックス戦、2試合に出場後、現役引退を発表しています。

イチロー選手と言えば、打撃、走塁だけでなく、メジャーリーグでも10年連続(2001年~2010年)ゴールデングラブ賞を獲得しています。

特に強肩であることで知られ、コントロールも良い為、送球は「レーザービーム」と呼ばれていました。

イチロー選手はケガが少なく、故障者リストに入ったのは2009年の開幕時の一度のみで、21世紀以降ではメジャーリーグの試合に最も多く出場した選手です。

今後の去就はまだ未定のイチロー選手ですが、指導者や解説者としての登場を期待しているファンも多いのではないでしょうか。

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これからも日本人メジャーリーガーは増えていく!

出典元:こちら

メジャーリーグはアメリカのリーグですが、世界各地からトッププレイヤーが集まるため、野球の最高峰リーグと称されています。

特に中南米の選手は身体能力が高く、アジア人は身体能力では中南米の選手には勝てないと言われています。日本人選手が一般的なメジャーリーガーに比べて、体格が小さいことが影響しています。

しかし、最近の日本人選手も大柄な選手もそろっており、大谷翔平選手などはメジャーリーガーと並んでも体格的なハンデはほとんどありません。

最近ではポスティングシステム(メジャー球団が希望の選手を入札する制度。プロ野球でも認めている球団とそうでない球団がある)で移籍する選手も多く、あえて日本人選手を欲しがっているメジャー球団もあります。

日本の野球レベルが上がっているのは間違いなく、これからもメジャーリーグに挑戦する選手は増えていくでしょう。

 

個人的には、メジャーリーグで活躍する日本人野手をもっと見てみたい気がします。

ただ日本からメジャーリーグにいく選手が増えると、日本のプロ野球が寂しくなってしまうか心配ではあります。

今後も誕生するであろう日本人メジャーリーガーに期待しましょう。

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