「もし、歴史史上で誰が一番の天才ですか?」と問われたら、あなたなら誰だと答えますか?
「レオナルド・ダ・ヴィンチ」と答える人も少なくないことでしょう。
以前の日本史の教科書に載っていた「聖徳太子」と答える人もいるかもしれませんが、現在では、「聖徳太子は実在の人物ではなかった。」というのが最近の研究で明らかにされてきています。
しかし、ダ・ヴィンチは、間違いなく実在した人物です。
今回は、ダ・ヴィンチが達成した数々の事柄と共に、「なぜ、そんなに多くのことを成し遂げられたのか?」についてご紹介したいと思います。
ダ・ヴィンチの概略:
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死没:1542年5月2日, フランス王国 アンボワーズで死没(67歳)
職業:画家
代表的な美術作品,ドローイング:
1490年代絵画:「最後の晩餐」
1500年代絵画:「モナ・リザ」
ドローイング:「ウィトルウィウス的人体図」
その他 解剖学,土木工学, 光学, 流体力学
ダ・ヴィンチが普通の人と異なる点とは?
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セルフ エジュケーション(自己教育)
ダ・ヴィンチの生涯を見ていくと、目を引くひとつが教育です。
実は、ダ・ヴィンチは一般的な教育を受けていません。
「自然の中で、一人で学んだ」と伝えられています。
セルフ エジュケーション (self educaton) 自己教育で学んでいったのです。
ダ・ヴィンチの真理を突き詰めていくエネルギーは好奇心であったと言えるでしょう。
やはり、多くの評論家がダ・ヴィンチの卓越した能力の一因はセルフ エジュケーションであると挙げていますし、教育者の中には、いつの時代にも、義務教育よりもセルフ エジュケーションの方が優れているという考え方もあり議論にもなります。
自身で学んで成功した人物は、ダ・ヴィンチだけではありません。
あの発明王,アメリカのトーマス・エジソンもそのひとりです。
学校に適応できずに、自身で学びました。そして数々の発明を成し遂げたのです。
しかし、やはり、ダ・ヴィンチが達成したことは並外れており、どうしても他の原因もあるようにも感じられます。
なぜ、そんなに多くのことを成し遂げられたのか?
ダ・ヴィンチは「複数いた説」?
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- ヴィンチ村出身のレオナルドさんは、他にもたくさんいたはずで、ダ・ヴィンチの数々の作品は複数の優れた人間の合作だった。
- ダ・ヴィンチ チームという芸術, 工学研究コミュニティーが存在していて、リーダーであったダ・ヴィンチが署名して出品していた。
- ダ・ヴィンチは元々霊能者であった。作品に向き合う時には、必ず神が降臨して、トランス状態のダ・ヴィンチは、体を貸していただけ。
- ダ・ヴィンチは未来から到来した贋作専門の芸術家で、それを自分の名前で出品しただけ。
- ダ・ヴィンチは実は、エイリアンで帰る宇宙船が破損してフィレンツェで生きていくしかなかった。などなど。
SFネタの題材にするのにも適した人物でもあるかもしれません。
参考元:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1221158422
ダ・ヴィンチは「ADHD」だった?:
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「ダ・ヴィンチはADHD(注意欠陥/多動性障害)であった。」と分析するのが神経生理学者のマルコ・カターニさんと、医学史専門のパオロ・マザレロ氏です。
ADHD(注意欠陥/多動性障害)は欠点ばかりではない:
ADHDの症状として、「落ち着きがない」,「衝動買い」,「ケアレスミスをしやすい」,「忘れ物が多い」,「興味のあることに集中しすぎて切替えができない」「仕事や作業を順序だててできない」など、ネガティブなことが注目されがちですが、
カタニーさんによれば、「移り気な性質は創造性と独創性の源」であり、「落ち着きのなさは新たな発見につながる探求の原動力となります」とADHDの人が持つクリエイティブさと探求心の強さの特徴もあげている。
ADHDだと考えられている歴史上の人物や現在活躍する芸術家なども極めて多いのです。
(ADHDであると考えられている人物たち)
- モーツァルト
- マーク・トゥエイン
- アルバート・アインシュタイン
- ウォルト・ディズニー
- スティーブン・スピルバーグ
- トム・クルーズ
ダ・ヴィンチがADHDだと考える根拠は?:
“ダ・ヴィンチも集中力にかなりのムラがある人物でした。“
例)
・逸話によれば、「最後の晩餐」の制作を開始した時、ダ・ヴィンチは、数日間夜明けから夕暮れまで食事もとらずに制作に没頭したものの、その後、3, 4日は全く絵筆をとらなかった。
・「最後の晩餐」は仕上げて納入したものの、せかされた上で3年の期間がかかった。
ダ・ヴィンチにしては、早く納品できた作品の一つでもある。
・「モナ・リザ」の製作期間は実に16年。
着手はするものの、中断を繰り返し、最後もで自身が納得できるまでにはいたっておらず未完成。
・クライアントたちは、ダ・ヴィンチが集中力にムラがあり、すぐに投げ出したり先延ばしにすることはよく知っていて、ダ・ヴィンチに依頼するときは、きちんと納期厳守を強く伝えていた。
“ダ・ヴィンチはADHDの人に見られるいくつかの特徴を有していた。”
例)
・一般の人よりもADHDでよく見られる身体的傾向として、脳の右半球で優位である点が
しばしば語られることがあります。
ダ・ヴィンチは65歳の時に深刻な左半球の脳卒中を経験しますが、脳卒中の後でも、依然と同様に話をすることができました。
一般の人にとって、言語能力は、脳の左半球の働きで機能しますが、ダ・ヴィンチの場合は、言語についても右半球が優位の状態で機能していたと考えられます。
・ダ・ヴィンチは、左利きで、失読症という特徴も持ち合わせていました。
この特徴もADHDの特徴です。
参考元:
https://adhd.co.jp/otona/shoujou/
https://matome.naver.jp/odai/2147004960364482501
著者の見解:
ダ・ヴィンチをテーマにした取材や番組はひんぱんに放送されますが、見るたびに、ダ・ヴィンチの能力の高さにはいつも驚かされます。
だからと言って、ダ・ヴィンチが複数いたり、未来の国から来た人間であったという説には賛成の立場ではありません。
それだけダ・ヴィンチが一般人より並外れて活動的で。真実の探求についてのモチベーションが高く、生きるエネルギーに満ち溢れていたのだと思います。
ダ・ヴィンチがADHDであったという説については、「その通り」だと考えています。
もし、今後も天才と呼ばれる人は歴史に登場してくると思いますが、その中には、ダ・ヴィンチのように、義務教育は受けずに自分で学んでいくスタイルの天才も登場してくると思います。