ヒラリー・クリントンさんのフロフィール
ヒラリーさんは1947年10月26日にイリノイ州シカゴで誕生しました。
父親のヒュー・ローダムは繊維業界の大物で保守主義者として有名だったそうです。
ヒラリーさんは3人兄弟で、ふたりの弟(ヒューとトニー)がいます。
早くから政治に興味を持ち、最初は共和党員として活動していたらしく、17歳の時に共和党の大統領候補バリー・ゴールドウォーターを応援するゴールドウォーターガールを務めたそうです。
ウェルズリー大学・1回生の時に学内青年共和党の党首に選出されるも、ベトナム戦争や公民権などの政策に疑問を持ち始め党首を辞任しました。
ヒラリーさんは1969年にイェール大学ロー・スクールに進み、そこで将来パートナーとなるビル・クリントンと出会いをしました。
弁護士の活動などを通じて、この頃から支持政党を共和党から民主党へ変えます。
ファーストレディーとしての8年間
出典：時事ドットコム
ヒラリーさんはアメリカ初のキャリアウーマン※のファーストレディーになりました(※専門的な職務遂行能力を活かして長期に仕事に就く女性の意味)
ビルがヒラリーさんを「最大のアドバイザー」と評するだけでなく、ファーストレディーでありながら閣議に臨席する異例の待遇を受けた事は賛否が分かれています。
人権派弁護士でありながら中国に対して寛容な姿勢を共和党から批判を受けていました。
ファーストレディーと上院議員を兼任
2000年にニューヨーク州選出の上院議員が引退を表明しますが、空いた座を共和党に譲る事は出来ないとの民主党の思惑から出馬を打診されます。
ジュリアーニ・ニューヨーク市長との一騎打ちが予想されていましたが、市長が前立腺ガン治療で出馬断念すると言う幸運も味方にして上院議員に初当選しました。
2006年の上院選でも圧勝し、初の女性大統領候補として政治活動に注目が集まりました。
ビルとモニカ・ルインスキーの不倫疑惑
出典：文春オンライン
1998年9月12日にビル・クリントン大統領とホワイトハウス実習生のモニカ・ルインスキー（24歳）さんとの性的関係が独立検察官の捜査報告書の公表により発覚しました。
ビルは関係を否定しますが、モニカさんは衣類に付着した体液をDNA鑑定し「体液が別人の物である確率は欧米人で7兆8700万人に1人」との鑑定を受け、結果として関係を認めました。
夫の不倫告白後も公開の場で「ビル」と笑顔で接するなど今まで通り淡々と日程をこなし、知性だけでなく「芯の強い女」として再評価されました。
自分の友人や側近には「夫を弁護するための演説はしない」と発言していたそうです。
トランプと大統領の座を争う
第1期オバマ政権下で4年間国務長官を務め、以後は大統領選へ向け準備を整えます。
公務のメールを個人サーバーで取り扱った問題や体調不安で苦戦をしますが、投票結果は得票率では勝ちますが獲得選挙人数で負けて大統領の座を逃してしまいました。
アメリカ大統領選挙の投票システムは複雑なので割愛しますが、政治に興味がある方は「アメリカ合衆国大統領選挙」をご覧になって下さい。
大統領選後のヒラリーさんの現在
出典：afpbb.com
トランプ氏に敗れた後は表舞台から去り、2017年9月に自身が出馬した大統領選挙を振り返る回顧録「What Happened」を出版し話題になりました。
回顧録のプロモーションで久々にテレビ番組へ出演し、再び大統領を目指すか聞かれると
「(大統領選の敗北は)いまだにすごく苦しい。とてもつらい」と語り「候補者になるのは終わった」と述べ、「現役の政治家として、終わりだ」と続けた。
引用：CBS・Sunday Morning
今後は大統領候補とはならず、政治家としての引退を表明しました。
初の女性大統領に最も近かっただけに、敗れたままの引退は無念だと思います。
新たな政治団体「Onward Together」を立ち上げる
ヒラリーさんは2017年5月に政治団体「Onward Together」を発足させました。
トランプ大統領の政治姿勢を厳しく断罪し、分断されたアメリカとアメリカ人の融合と「進歩的価値観の推進」を目指す活動をしています。
ヒラリーさんは大統領選挙で自身を支持してくれた約6,600万人の想いを受け、スポットライトを浴びる表舞台ではなく、ひとりの人間として新たな政治活動を始めました。