パソコンユーザーであれば1度はお世話になっている人物、それがビル・ゲイツ氏です。
IT界初の成功者と表現して問題ないビル・ゲイツ氏の行動や資産に注目が集まっています。
今回はビル・ゲイツ氏の現在の活動や資産額、過去の名言などを見て行こうと思います!
ビル・ゲイツのプロフィール
ウィリアム・ヘンリー・ビル・ゲイツ3世さんは1955年10月28日にワシントン州(シアトル)の裕福な家庭に生まれますが、この事が後の人生に影響を与えたのかもしれません。
中学生の時に給与計算システムの作成を請け負うなど技術者としての片鱗を見せていました。
1977年2月にハーバード大学を休学してシステムエンジニアとして専念する道を選び、以後は「MS-DOS」や「Windows」を完成させたのは御存じの通りです。
2000年1月にマイクロソフト社のCEO(最高経営責任者)を退き、2008年7月に会長職へ就任。
2014年2月4日に会長職から退いて「技術担当アドバイザー」の名誉職に異動しました。
ビル・ゲイツの名言と性格
ビル・ゲイツ氏の性格を表す名言で有名なのはこちらのエピソードです。
「日本のマイクロソフトはこんな無駄遣いをする会社なのか。何だこのファーストクラスの搭乗券ってのは。1時間ちょっとのフライトに、何故そんな無駄に会社の金を使うんだ!」
日本人の得意技でもある「上役への配慮」が裏目に出てしまった例ですが、ビル・ゲイツ氏は大変な倹約家とし有名であり、金額にかかわらず無駄を極端に嫌う性格の持ち主でした。
「会社の金でも個人の金でも、無駄なことに金を使うことは理解できない。ファーストクラスの料金に何倍もお金を払ってみたところで、到着する時間は同じなのだから」
宿泊するホテルもスイートルームなどではなく小さな部屋で良しとするタイプで、食事もファーストフードと“シンプルかつ合理的な生活スタイル”を好んでいました。
ビル・ゲイツとスティーブ・ジョブズ
IT界の巨星のふたりは偶然にも同じ1955年生まれという共通点があるのですが、経営スタイルや商品に対する考え方などは大きく違うものだったと言われています。
ビル・ゲイツ氏(マイクロソフト)はその時に必要とされている商品を作って提供、一方のスティーブ・ジョブズ氏(Apple)は自分たちが良いと思った物を作り込んで発売するスタイルでした。
「それなりの品」と「こだわりの品」の違いがあり、マイクロソフトは「Windows」に代表される様に”半ば未完成”の状態で発売する事が多く、アップデートで完成させていく手法です。
これは手を抜いているでは無く「違法コピー対策の一環」の側面も持っています。
また、ビル・ゲイツ氏は過去にあったシステムの「発展と改良」をした人物であり、スティーブ・ジョブズ氏のように独創的な「iPhone」などを生み出したりはしていません。
ビル・ゲイツの子供たちはお金持ち?
We all know he’s pretty nerdy. But here’s something you might not know about @BillGates: he’s also absolutely hilarious. Happy #FathersDay to a great dad! pic.twitter.com/qyYPTNbcbq
— Melinda Gates (@melindagates) June 17, 2018
長女・ジェニファー:1996年4月26日生まれ ※画像右の左から2番目
長男・ロリー:1999年5月23日生まれ ※画像右の左から3番目
次女・フィービー:2002年9月14日生まれ ※画像右の左から4番目
ビル・ゲイツ夫妻には3人の子供が居ますが、子供たちについて「悠々自適の生活を送る事は無い」とコメントした事が有名で、資産(遺産)についてはほとんど残さないそうです。
ビル・ゲイツ夫妻は「95%を寄付する」と発表していますが、残りの5%でも総資産11兆円で考えても5000億円、そこから子供たち用としても数十億円はもらえると思います。
ビル・ゲイツ夫妻は自分の子供には14歳まで携帯電話を一切持たせなかったらしく、食事中や深夜に携帯を触る事やネットへ過剰に依存するは危険だと教育しているそうです。
子供たちの不幸は「iPhoneやiPad」の所有が禁じられている事ぐらいでしょう(笑)
また、長女のジェニファーさんについてはネットで大きな間違いが流布されていました。
「ビルゲイツ 子供」で検索すると出て来るこの美女、実は子供でもなんでもなかったのです。
この女性はハリウッド女優のレイチェル・リー・クックさんなのですが、日本と意外な接点も。
急に懐かしのCMコーナーになってしまいましたが、彼女は過去に日本でCM出演していました。
なぜ彼女がビル・ゲイツさんの娘に置き換わったのかは不明ですが、ほとんどの情報サイトで誤った画像が使われているのはなんとも悲しい限りですよね。
ちなみに、長男のロリーさんもグーグルで別人がヒットします・・。
ビル・ゲイツの現在
出典:CNN
ビル・ゲイツ氏は2014年2月4日にマイクロソフトの会長職を辞めて実業家を引退していました。
その後の様子や現在の活動状況、関わっている事業や団体について見ていく事にしましょう!
慈善団体「ビル&メリンダ・ゲイツ財団」を設立
ビル・ゲイツ氏と妻メリンダさんは2000年に私立財団の「ビル&メリンダ・ゲイツ財団」を設立し、自らの保有する資産を投じて慈善活動を行うと発表していました。
夫妻と父・シニアが共同議長を務める私立団体であり、一族で約350億ドル(約3兆9000億円)を寄付して有名になっていますが、この団体は今までの様な慈善団体ではありませんでした。
もちろん「無償」である事は当然なのですが、慈善団体にありがちな”お金を出して終わり”ではなく、団体としては一種の投資として見てので「それなりの結果」を求めるそうです。
つまり、希望者からプレゼンを受けてビル・ゲイツ氏らが納得すれば資金を提供し、健康や教育・福祉など該当したジャンルでの結果を出すことが求められているそうです。
新しい形の慈善団体のスタイルを模索しており、この姿勢は大きな評価を受けています。
ビル・ゲイツら富豪が多額の寄付をする裏側
世界の大富豪は空前の「寄付ブーム」にありますが、その理由が気になりますよね。
大きく分けて「高潔な精神」と「名誉欲」と「節税」の3つに分けられているのですが、3つ目に上げた節税に関しては全員が当てはまるとも言えず、その一族の状況によると思います。
ビル・ゲイツ氏は寄付のほとんどを自分の財団にしており、形式は現金ではなく株式でした。
つまり、財団へ株式を寄付する事によって配当金の税金を回避する事が出来ますが、もちろん慈善団体へ寄付したので自分達の元に帰って来る事はありません(笑)
ただ、自分の死後に相続税として国に持って行かれるよりも寄付をして自分の名前の付いた財団が「株主」に君臨する事が出来ますし、株式の売却をチラつかせて影響力の行使も可能に。
これはネガティブな見方であり、一般的には一度に大量の株式を現金化して寄付すると株価に影響が出ますし、社会と会社への影響を考えると株式の寄付しかできないと思います。
ポリオ(小児麻痺)の根絶に貢献
ビル・ゲイツ氏(ゲイツ財団)は過去20年に渡って「ポリオ(小児麻痺)」の根絶対策へ支援を続けており、累計で100億ドル(約1兆円)の投資を行っているそうです。
日本などの先進国では根絶されたものの、アフリカなどの発展途上国では今でも猛威を振るい、発症すると治療が困難で子供たちの将来を奪う病気として大変恐れられています。
1988年に35万人を超えた死者数も現在では多くの国で根絶され、亡くなる人は数千人まで減少。
今でも内戦の続く地域では薬が行き渡らず発生率が高いのが課題ですが、数十万から100万人を超える子供達の命を救った事は立派な実績なので胸を張って良い事だと思います。
アルツハイマーの治療法開発を支援
出典:産経新聞
2017年11月13日にビル・ゲイツ氏はアルツハイマー病の治療法開発の支援を目的として”認知症研究基金”に5000万ドル(約57億円)を提供すると発表しました。
これは財団ではなく個人的な寄付になっており、発展途上国の子供達を救う一方で先進国に蔓延している高齢化社会(認知症など)の対策へ目を向けているのは流石だと思いました。
医療支援の響きだと“途上国の子供”に比重が移りがちですが、高齢者にも注目しているのは夫妻と財団の信念「全ての生命の価値は等しい」のポリシーに合致しています。
農業を通じて環境問題に取り組む
ビル・ゲイツ氏(ゲイツ財団)は医療や教育と同じくらいに環境問題(気候変動)に注目していました。
意外に思われるかもしれませんが、発電による温室効果ガスと農林業から排出される温室効果ガスの量はほぼ同等で、環境に対して大きな負担を与えているそうです。
合成肥料に必要な窒素は作る段階でかなりの量の温室効果ガスを排出し、さらに散布した後も土壌にいる微生物が肥料の窒素を亜酸化窒素(強力な温室効果ガス)に変換してしまうそうです。
窒素の代わりに善玉菌(プロバイオティクス)を活用して同じレベルの収穫が望めるバイオ製品の開発に成功し、早ければ2019年中にはアメリカ国内での販売が始まるそうです。
ビル・ゲイツの資産(年収)・財団の行方
気になるビル・ゲイツ氏の年収や資産について見て行こうと思います。
詳細な年収は発表されていませんので「フォーブス」の総資産の変動から推測してみます。
この数値から計算すると昨年の年収(資産増加)は65億ドルで円換算だと約7200億円です。
自身が設立した財団については子供に継続させる事は無く、夫妻が亡くなってから50年以内に財団の資産を全て使い切って活動を終える予定を発表していました。
ここで「50年」と区切った意味は「取り組んでいる問題を今世紀中に進展させるため」としており、事業をスピーディーに進める事によって人類へ貢献する方針だそうです。
病気や貧困、環境問題は急いで解決させねばならない問題なので、ビル・ゲイツ夫妻だけでなく全人類が積極的に関心を持ち、共に乗り越える意思を持つことこそが大事だと思いました。