安藤忠雄さんは日本を代表する現代建築家として世界的に有名です。
建築家以外にも意外な過去や病気と闘っているとの情報もありました。
今回は安藤さんの現在や最近の活動について見て行こうと思います!
安藤忠雄さんのプロフィール
出典:Twitter.com
安藤 忠雄(あんどう ただお)さんは1941年9月13日に大阪市港区で生まれました。
安藤さんは3人兄弟の長男(1人は双子の弟)で、他の2人も建築関係の仕事についていました。
北山孝雄:双子の弟で北山創造研究所・主宰
北山孝二郎:建築家でK計画事務所・主宰
名字が違うのは母親が一人娘だったことから実家の安藤家の養子になったからでした。
大阪府立城東工業高校を卒業後は建築や美術に興味を持ちますが、経済的な理由で大学に通う事が出来ず、独学で毎日15時間以上勉強して建築士試験に1発で合格したそうです!
プロボクサー「グレート安藤」として
出典:産経ニュース
双子の弟(北山孝雄さん)がプロボクサーをしていた事に影響され、驚く事に約1カ月ほどでライセンスを取り、17歳でプロボクサーとしてリングデビュー(フェザー級)を果たしました。
通算で10回試合をして最高で6回戦まで進出しますが、ジムに後の世界チャンピオン「ファイティング原田」さんが訪れ、余りの才能の差に衝撃を受けて辞める事を決意したそうです。
結果として別の道で世界へ羽ばたいたのですから人生は不思議ですよね(笑)
建築家として飛躍
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1969年に“安藤忠雄建築研究所”を大阪に設立して個人住宅を中心に設計しました。
1976年に手掛けた「住吉の長屋」のデザインが高く評価され、1979年に「日本建築学会賞」を受賞して以降はコンクリートを素材としたデザインで世界的評価を獲得しました。
コンクリート剥き出しの住居は耐久性が悪く、湿気や熱にも弱く居住性も悪いと言われていますが、これらの批判に対して安藤さんは次のように語っていました。
独特のコンクリート建築について「快適や便利さを求めるのではなく、住みにくいのを覚悟の上で自然に向き合いながら生活して欲しい。」
確かに奇抜な芸術性と快適な居住性は両立しないのかもしれませんが、ここまでハッキリと言えるのが芸術家オーラたっぷりでカッコイイですよね!
国内外で大学教授を歴任
安藤さんは現代芸術家・建築家としての地位を確固たるものとし、日本だけでなく海外の大学でも客員教授として講演や特別授業を開いていました。
1987年:米イェール大学客員教授
1988年:米コロンビア大学客員教授
1989年:米ハーバード大学客員教授
2002年:米南カリフォルニア大学客員教授
1997年:東京大学工学部建築学科教授 (現在は東京大学特別栄誉教授)
大学教授以外にも2011年には「東日本大震災復興構想会議議長代理」として都市設計や景観についても提言し、建築家としての存在感を発揮していました。
東日本大震災関連では、震災で親を亡くした子供たちの学びを支援する遺児育英資金「桃・柿育英会」を文化人ら7名と発足させ、自らが実行委員長を務めていました。
現在の安藤忠雄さん
安藤さんは今年77歳(喜寿)になりましたが、その勢力的な活動は衰えしらずでした。
しかし、芸術活動に取り組む一方で体を蝕む「多くのガン」と闘って複数の臓器を摘出するなど、健康面では人一倍の苦労をしている様子でした。
国立新美術館で個展「挑戦」を開催
出典:世界建築巡り
国立新美術館の開館10周年記念として2017年9月27日~12月18日まで個展「挑戦」が開催され、来場者の多さからも「世界の安藤」の人気を再認識する事になりました。
通常の建築系展覧会は来場者のほぼ全てが学者か建築関係者だそうですが、安藤さんの個展やイベントでは来場者の多くが一般人なのが最大の特徴と言われています。
それだけ安藤さんの人気が一般層にまで根付いている証拠とも言えますよね!
ガンで5つの内臓を摘出
高校時代はプロボクサーとして活動するほど体力に自信がありましたが、2009年に“胆のうガン・十二指腸ガン”が見つかり、手術をして胆のう・胆管・十二指腸を摘出しました。
2014年7月にはガンが再発して”すい臓ガン”として見つかり、再び手術をして“すい臓と脾臓”の全部分を摘出する大手術を受けたと告白していました。
結果として胆のう・胆管・十二指腸・すい臓・脾臓の5つの臓器を全摘出しますが、安藤さんによると「内臓は無いけど特に健康上の問題は無い」と語っていました(笑)
最近は中国からの仕事依頼が増えたそうですが、その理由が「臓器がなくても元気な安藤さんは縁起がいいので、設計をお願いしたくなる」との事でした。
安藤さんは「あと20年は建築家としてやって行くつもり」と宣言していますが、大病を乗り越えた安藤さんならアッサリと達成してしまいそうですよね!
安藤忠雄
公式HP: Tadao Ando