山の神とは?
箱根駅伝で2007年第83回大会で初めて使われた言葉。
大会前のインタビューで当時の日本体育大学の北村聡選手が「5区には神がいる」と今井正人選手のことを言ったことがきっかけでした。
その後、アナウンサーに「いま、山の神ここに降臨!その名は今井正人!」と激しい実況をして、メディアでこぞって今井正人選手が「山の神」と形容されるようになりました。
5区は最も坂の激しいコースになっていて、ペース配分はもちろん箱根駅伝でもっとも勝敗を左右する場所と言われています。
そこで区間新記録を3年連続取ったんですが、連続で区間賞をとった選手はそれまで複数人いるものの、区間新を3年連続は前代未聞でした。
そんな実績からも「山の神」と言われるようになりましたが、現在では5区の区間賞候補を「山の神」と呼ぶようになっている感じがあります。
今井正人が山の神と呼ばれるまで
今井選手は1984年福島県生まれ。2017年現在で33歳になるんですね。時は早い・・・
小学校と中学校の頃は野球部に所属していました。駅伝部などはなかったのが原因ですが、学校や地域の行事の駅伝大会には助っ人で呼ばれていたそうです。
なんと、中学生のころに全国の駅伝大会で福島県代表に選ばれていたという実績もあります。
しかも区間3位という成績。。。都道府県対抗の駅伝大会だったので、50人近くいる代表選手の中で3位はすごいですね。野球部が。。。
高校に進学してからは陸上に転向します。
早速高1で5㎞マラソンで新人王。ほかの大会でも数々の好成績を残してきました。
また、あまり知られていませんが、クロスカントリーでも大活躍したそうです。
その後は順天堂大学に進学し、1年目から選手として箱根駅伝に出場。
走ることが好きな野球少年が箱根ランナーになるなんて、ちょっとした夢物語ですね。
順天堂大学卒業後の今井選手
画像出典:http://gazoo.com/
その名を全国区にした今井正人選手は実業団のトヨタ自動車九州に入社しました。
2007年の入社後はハーフマラソンと駅伝で数々の成績を収めました。
初年度、福岡県選抜チームで九州一周駅伝に参加した今井選手は、新人賞と最優秀選手賞を受賞。
そして入社2年目にしてトヨタ自動車九州陸上部の主将に任命されます。
その年、初めてのフルマラソンにチャレンジ。
北海道マラソンだったのですが、30㎞地点で足が思うように動かなくなり結果的に10位で終わりました。
このころから駅伝よりマラソンに重きを置くようになります。
しかし、駅伝やハーフマラソンほどの成績は残せず、それでも入賞はするのですが日本代表レベルになるかならないかの微妙な成績ばかりです。
陸上とは関係ありませんが、2011年に取材で知り合った女性と結婚しています。
現在の今井正人選手は?
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フルマラソンではなかなか好成績を残せていない今井選手ですが、川内優輝選手などと競うことが多いです。
日本の代表に選考基準となる成績を収められず、なかなか陽の目を浴びていません。
2016年のリオオリンピックの選考会となる東京オリンピックでは13位という結果になり、日本代表にはなれませんでした。
現在のフルの自己記録は2時間07分39秒。これは2015年に記録したものです。
十分世界でも戦える記録を持っているだけに、あと10分でも縮めることができればフルマラソンで大成するんですが、この10分縮めるというのが相当なものなんですよね。。
駅伝やハーフマラソン、5㎞などはめっぽう強いだけにポテンシャルは非常に高いものを持っている選手です。
現在もトヨタ自動車九州に所属しています。2017年でもう33歳になりますが、あと数年の選手生命かと思います。
31歳で自己記録を出しているだけにまだまだ記録を伸ばせそうな気もしますので、今後もマラソンでの今井選手の活躍が期待されますね。